Mayo’s イスラエルレポート

イスラエルに住む日本人女性(コンサルタント、投資家)の目から見た、スタートアップネーションをやわらかく投稿させてもらいます。

イスラエルのExit額がドットコムバブル以降最高にー2017年第3四半期

2017年第3四半期(7-9月期)のイスラエル企業のExitがNIS5.6B(約1.8兆円)と2000年のドットコムバブル時代以来の最高を記録。海外から見た場合、イスラエルのスタートアップへの投資的魅力が増す話題だが、現地では以下のような警告が発せられている。以下Globes参照。

 

イスラエル政府は、同期の貿易額を0.4%の成長と発表したが、スタートアップのExitを入れると、18.5%と驚異的な成長率になる。ただし、ここで注意すべきことは、Exitによる成長率は株式譲渡による一過性のもので、継続性に欠けることである。

 

Intel社による買収で有名になったMobileye社(自動運転センサー)は既に海外からの売上があり、買収後も事業はイスラエルに残るため、売上も雇用も海外に流出しない理想的なモデルである。

 

Harel Insurance Investments and Financial Services Ltd. (TASE: HARL) のリサーチによると、今のところ多くのスタートアップが買収後もイスラエルに本拠地を置いているが、将来、海外への流出が増えれば、イスラエルの経済に大きな打撃を与えることになると危惧。

 

また、大きな貿易黒字は自国の通貨高を招き、製造業の衰退につながる。これは”オランダ病”として知られている現象で、Heralの経済学者、Ofer Kleinはイスラエルの経済リーダーに警告を発している。

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2017年11月19日付Globesの記事:

www.globes.co.il