Mayo’s イスラエルレポート

イスラエルに住む日本人女性(コンサルタント、投資家)の目から見た、スタートアップネーションをやわらかく投稿させてもらいます。

世界的企業のイスラエルへの入り方

12/6(水)に米国がエルサレムイスラエルの首都と承認してから数日が経った。危険視されていた12/8(金)のイスラム教徒の集団礼拝(金曜礼拝)もそれほどの混乱なく乗り越えて一安心。私が住むTel Avivはいつもどおり人々が公園やレストランに行って、週末を楽しんでいる。日本から心配して連絡くださった家族や友人がたくさんいましたが、変わらず平和にやっています!このニュースで、イスラエル出張をキャンセルする方がいないことを願っています。

 

今日は世界的企業のイスラエル進出のパターンについて書きたい。

 

イスラエルは人口8.5百万人と非常に小さく、そのためイノベーションを起こせる優秀な人材も無限ではない。また兵役を通じて、人と人との関わり合いが強いため、紹介で社会が成り立っている。本当に良い会社を見つけたら、その中にいる人とどう長く付き合うかを考えるのが、イスラエルに入る重要な鍵だ。

 

2013年、Googleは交通情報をユーザー間でシェアできる技術を開発したWazeをUS$1.3Bで買収。その後、Wazeは交通情報に限らず、Googleのコア技術を開発するR&Dとして成長。同じく、Facebookも2013年に、データ管理アプリを開発するOnavoを約US$200Mで買収し、今ではイスラエルのR&D拠点として開発の幅を広げている。

 

最近、中国のアリババが、初めてイスラエル企業を買収することが発表された。同社はこれまで多くのイスラエル企業に投資をしてきたが、買収は初。選ばれたのはVisualeadという画期的なQRコードを作る会社。2012年設立、2015年にアリババから出資を受けた40人程度の会社だ。

 

今年10月、アリババはUS$15Bを投じて”Alibaba DAMO Academy”という巨大R&Dプログラムを立ち上げることを発表。データインテリジェンスのほか、Internet of Things(IoT)、フィンテック、量子コンピューティング、ヒューマン・マシンインタラクションなど破壊的技術開発に特化するとのこと。最初の拠点は、中国(北京や杭州)以外に、アメリカ、ロシア、イスラエルシンガポール。Visualeadはイスラエルの基地的な役割を果たすと言われている。

 

日系企業にとっても、イスラエルへの入り方の良い事例になりそうだ。

 

 

Visualeadが作る世界:

www.youtube.com